2018年度のまとめ

今年度の個人活動を振り返ると、義務をこなすだけで精一杯の一年でした。いずれも最低限の仕事は行えたと思いますが、足りない部分ばかりで心残りが大きいです。それを埋めてあり余る、周囲の方々からのサポートと学生の尽力に助けてもらいっぱなしでした。

2018年度の研究成果は、I3D2019発表を筆頭に、国内誌1件国際会議発表1件、国内会議発表7件(うち2件は首都大主体で、3件は東海大、1件は豊橋技科大、1件は東京都市大との連携)でした。都市大との連携研究はとても印象的で、CG Gems JP 2015の記事に関する @meidmeid0327 君からの質問をきっかけにスタートしたものです。とても面白い成果が得られているので、どこかで披露できればなぁと思います。なお、 I3Dと国内会議2件以外は連携研究&連携先主体の成果なので、来年度からは首都大主体でもさらに発信できるよう努めます。

いずれのプロジェクトについても、共同研究先の企業からの様々な支援無しには成り立ちませんでした。なかなか実用に至らない中、気長にお付き合いいただいているプラチナゲームズ株式会社をはじめとし、連携先各社に厚く感謝いたします。

研究活動以外では、新任校での授業を立ち上げつつ、前任校での授業を非常勤講師として担当するのが本年度最大のミッションでした。授業期間中はほぼ教室or移動の電車内にいて、ほとんど居室にいない日々を過ごしましたが、あらためて振り返ってみると、両校の意欲的な学生との交流がとても楽しかったです。

まずなにより、東海大での前指導学生が修士号を取得したのが感慨深いです。異動後は週一のゼミ&リモートでの添削等になってしまい、色々な面で大きな不利益を生じたはずですが、コツコツと頑張って両名とも複数回の学会発表に至っていました。大学院での研究活動が今後の彼らの活躍の糧になれば嬉しいです。また、首都大でも卒研生・修了生を見送ることができましたが、彼ら彼女らが着任後初めての学生で助かりました。色々な頼まれ事にも前向きに取り組んでくれる、心強い相棒のような存在でした。いずれの学生も、就業先と今後の社会に力強く貢献してくれると確信しています。

授業面でも、両校とも学生達が年度始めの想定を超えてきたのは嬉しい誤算でした。こちらの工夫or不手際に対して鏡のようにフィードバックを返してくれるので、毎週気が抜けませんでした。その中でも特に2年次「プログラミング基礎」は印象深いです。ほぼ毎週、 想定履修者数の倍にあたる約60名の提出課題にレビューコメントを返すことに、「ここまで時間を割く意味はあるのか?」 と何度も思いました。でも、実際にコードを読んでいると各人の個性や性格がよく読み取れますし、さらにレポートには内面的な葛藤や工夫もよく表れてくるので、読んでいて面白く、時間を忘れてコメントを付けていました。そうした試行錯誤や苦心の過程を見られるのは教員冥利に尽きると思いますし、来年度以降も時間が許す限り継続したいと思います。

さて、来年度からは現務校での活動にますます力を注げる状況になります。客観的に見れば、より成果を生みやすくなるはずです。そうやって自身にはプレッシャーをかけつつ、学生達には楽しく研究室活動に励んでもらえる環境を整えていきたいと思います。

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